この本の基本テーゼは、神学がいつもある特定の場所において行われるという自覚である。ある特定の場所の中で行われる神学、言い換えれば、ある特定の場所で自覚され、また書かれる神学は、その場所と場所の間を往復することにより自分の進めるべき道を探るのである。この本に収録されて諸論文は、筆者がいろいろな学術雑誌に掲載していただいたものや、講演を依頼されて作成した原稿を基にしたものである。ここで筆者は、ほかの宗教や自然科学、そして文学との出会いによって作られた場所の中でキリスト教神学はどのような道を歩むことになるのか、そしてまたその結果はどのようなものになりうるのか、という問いへの答えを試みたのである。
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